人との間に境界線を持つ

共感力の高い人は、悲しい話を聞くと、自分も悲しくなり、腹立たしい話を聞くと、怒りがわいてくる。

そして、相手の感情が自分の物にすり替わっていきます。

それは、相手の自分との間にある境界線が薄いからではないでしょうか。

境界線が薄いと、人の感情を引き受けやすくなり、どんどん自分の心が他人に占領されてしまいます。

すると、穏やかでいることができず、自分の感情が分からなくなり苦しいです。

人の感情に共感できる人は、素晴らしいと思います。

そんな人に話を聞いてもらうと、ラクになることが多いのも確か。

しかし、相手の気持ちをラクにさせるために自分が苦しむのは、自分をないがしろにしているのではないでしょうか。

まずは、人の気持ちと自分の気持ちを切り分ける練習が必要です。

「それは、誰の感情?」「自分はどうしたい?」と聞いてみる。

例えば、会社で上司が怒っているとき

「それは誰の感情?」→「上司○○さんの感情」

「自分はどうしたい?」→「関わりたくない、○○さんに振り回されたくない」

友人が落ち込んでいるとき

「それは誰の感情?」→「友人○○ちゃんの感情」

「自分はどうしたい?」→「○○ちゃんに寄り添って、ラクにしてあげたい」

誰の感情かを分ける練習をすると、しっかりと境界線をもてるようになり、自分の気持ちと混同しなくなってきます。

そのうえで、自分はどう関わりたいのかを考える。

また、赤の他人だと持てる境界線も、身内だと持てないことが多いです。

たとえば、「自分の子供が困っていたら、手を出してしまう」

「子供が落ち込んでいたら、居ても立ってもいられない」

自分のことのように困って、自分のこと以上に心配になってしまう。

そんなときも落ち着いて「これは子供の感情」と、いったん切り離し、

「もし、子供がSOSを出してきたら、一緒に考えてあげたい」と自分の気持ちに寄り添う。

そうすることで、子供自身も信頼されていると感じ、親自身も過干渉になりすぎず冷静さを保てます。

「わたしは、わたし」「あなたは、あなた」

境界線をしっかり持ちながら、相手の気持を尊重して入り込みすぎないことを意識してみませんか。

一見、冷たく感じますが、人の感情に振り回されすぎると、自分の気持ちが後回しになってしまい、助けたい人も助けられなくなってしまいます。

本当に大切な人を助けるためにも、他人との間に境界線を持つことが大切。

そして、大切な人の中には、あなた自身がいます。

自分の感情も人に侵されないないように。

尊重しあえる友人関係がいいんだなぁ…。

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